
~1970年 大阪万博にて~
1970年、日本万国博覧会(大阪万博)が開催されました。アジア初かつ日本で最初の国際博覧会で、当時史上最大の規模を誇りました。「人類の進歩と調和」をテーマに掲げ、77か国が参加し、戦後の高度経済成長を成し遂げアメリカに次ぐ世界第2位の経済大国となった日本の象徴的なイベントとなりました。
その大阪万博の日本館で展示されたものの中に、リニアモーターカーがありました。
~リニアモーターカーとは?~
それでは、リニアモーターカーとはどのようなものなのでしょう?
リニアモーターカーとはリニアモーターにより駆動される乗り物のことを言います。リニアモーターとは回転運動をしないモーター、つまり、車輪を回すことを動力とする乗り物とは違い、磁石などの力を使って動力を生み出すモーターのことです。
このリニアモーターカーは日本の地下鉄や愛知高速交通などの国内だけでなく、中国や韓国などで実用化されており、多くの交通機関に利用されてきています。


~将来の展望~
リニアモーターカーと聞いて皆さんが最初に思いつくのは、現在開業が急がれているリニア中央新幹線だと思います。リニア中央新幹線に使われているリニアモーターカーは磁気浮上式と言われ、磁石の力で加減速を行う車両です。このリニア中央新幹線の運転最高時速は500kmを予定しており、実現すれば、世界一速い鉄道となります。現在、山梨実験線と呼ばれる区間で試験運転を行っており、2015年4月21日には時速603kmを記録しました。この記録はギネス世界記録に認定されており、現在も破られていません。
1970年に開催された大阪万博で「未来」の乗り物として展示されていたリニアモーターカーが今現在、現実のものになってきています。万博は世界中の最新技術が集まる場です。今は実用化されておらず、将来が不透明なものでも、このリニアモーターカーのように未来に実用化され、私たちの生活を支えてくれているかもしれません。ぜひ、皆さんもEXPO 2025 大阪・関西万博に足を運び、多くのものに触れ、未来を体感しましょう!!